痛みのはなし2
こんにちは。
いつもお読みいただきありがとうございます。
今日は前回の話の続きをしますね。
“痛み”についてです。
「余計な痛みはない方が良く、
必要以上に痛みがつづくと痛みセンサーが敏感になってしまう」
と書きました。
どうしてでしょうか。
痛みには二つの側面があって、
「ぴりぴり」「ジンジン」などの、“感覚”としての性質と、
「不快だ」とか「こわい」などの“心理的”な要素を併せもちます。
例えば、はじめて注射をうける子供は、その痛みがわからないので怖がりません。
ところが一度注射の痛みを知ると
2回目からは拒絶するように泣きわめきますよね。
これは「こわい」という痛みの記憶がよみがえるからです。
不快な痛みが続くと、脳の中ではどんどん恐怖が増幅して、
同じ強さの痛みもそのうち3倍にも5倍にもなってしまいます。
さらにもう一つ。
ヒトの神経のシステムにおいてもセンサー自体が痛みの情報に敏感になって、
センサーがどんどん増えてしまうことが科学的に証明されています。
このセンサーが増えてしまった後では、
今までに痛みと感じなかった弱い感覚でも
痛みに感じてしまうようなことすらあります。
悪いことづくめですね。
ですので、
センサーが敏感になる前に、
そして恐怖感が強くなる前に、
痛みは最小限に抑えるべきなのです。
痛みが少し長くなった場合、治療薬の使用は少しコツが必要です。
できれば痛みに詳しい医師に相談したほうが良いでしょう
脳神経内科やペインクリニックなどのドクターです。
あまり我慢せずに早めに相談してくださいね。