痛みのはなし2

2019.05.21

こんにちは。

いつもお読みいただきありがとうございます。

  

今日は前回の話の続きをしますね。

“痛み”についてです。

「余計な痛みはない方が良く、

必要以上に痛みがつづくと痛みセンサーが敏感になってしまう」

と書きました。

どうしてでしょうか。

  


痛みには二つの側面があって、

「ぴりぴり」「ジンジン」などの、“感覚”としての性質と、

「不快だ」とか「こわい」などの“心理的”な要素を併せもちます。

例えば、はじめて注射をうける子供は、その痛みがわからないので怖がりません。

ところが一度注射の痛みを知ると

2回目からは拒絶するように泣きわめきますよね。

   

   

   

これは「こわい」という痛みの記憶がよみがえるからです。

不快な痛みが続くと、脳の中ではどんどん恐怖が増幅して、

同じ強さの痛みもそのうち3倍にも5倍にもなってしまいます。

  


さらにもう一つ。

ヒトの神経のシステムにおいてもセンサー自体が痛みの情報に敏感になって、

センサーがどんどん増えてしまうことが科学的に証明されています。

このセンサーが増えてしまった後では、

今までに痛みと感じなかった弱い感覚でも

痛みに感じてしまうようなことすらあります。

悪いことづくめですね。

ですので、

センサーが敏感になる前に、

そして恐怖感が強くなる前に、

痛みは最小限に抑えるべきなのです。

   

痛みが少し長くなった場合、治療薬の使用は少しコツが必要です。

できれば痛みに詳しい医師に相談したほうが良いでしょう

脳神経内科やペインクリニックなどのドクターです。

  

  

   

あまり我慢せずに早めに相談してくださいね。

痛みのはなし

2019.05.16

こんにちは。

今日は痛みのおはなしをしますね。

  

痛いのはみなさん苦手ですよね。

でも逆に、私たち日本人にとって「痛みをガマンすること」も

ひとつの美徳と思われていた時代があります。

昔の“切腹”にあるように、

誇り高き武士の象徴のようなイメージがありますよね。

あまり「痛い痛い」というと迷惑をかけるから我慢しないと…

というような。

  

   

   

では医学的には「痛みをガマンする」って、どうなのでしょうか。

結論から言うと「余計な痛みはない方が良い」です。

“余計な痛み”というところがポイントです。

   

というのは、

痛み感覚が完全になくなってしまうと困ることが沢山あります。

例えば家の屋根から飛び降りて骨を折っても痛くなければ、

子供は面白くてこれを繰り返します。

火に触ってやけどしても痛くなければたくさんやけどして、

そのうち傷あとから菌が入って大変なことになります。

実際に、遺伝性(生まれつき)の病気で無痛症の患者さんがごくまれにいます。

痛みがないのは幸せそうに聞こえますが、それでも前述したように

行動に歯止めが利かなくなり、長生きできないことが多いのです。

  

ですので、からだを害から守るために、痛みというのは必要不可欠です。

でも必要以上に痛みにさらされるとどうなるか…。

脳の痛みセンサーが必要以上に反応するようになり、

過剰な痛みとその不安・恐怖を感じることになります。

すごくイヤな話ですね。

   

次回、またさらに詳しく痛みの話を続けますね。

新しい診察券

2019.05.14

こんにちは。

大変お待たせいたしました。

発注していた診察券ができあがりましたので、

5月16日(木)から、古い診察券と交換して、お渡ししていく予定です。

どうぞよろしくお願いいたします。

  

03-3883-6180
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