手のふるえ
2019年05月25日
昼間は随分と暑くなってきました。
いかがお過ごしでしょうか?
今日は手のふるえについてです。
みなさんは手のふるえを経験したことありますよね。
重いものを長時間もった後は、疲れてしまい手がふるえてきます。
ほかにもこまかい作業のときや緊張したときなども。
一方で疲れてもいないのに出てくる「ふるえ」が
40歳を過ぎてくると時折みられることがあります。
「じっとしているとふるえないけど、
ペンでものを書いたり、コップを持つと手がふるえてくる」
「ビールを飲むとふるえが良くなる」
「もう10年くらい症状あるけど、
もう慣れてしまって、ほかに支障がないから気にしていない」
など。
こういった訴えの方の多くは「本態性振戦」と診断されます。
(「振戦」というのは専門用語でふるえのことです)
動作の時に出てくる症状で、
緊張で悪くなることがあり、
逆に不思議なことですが、アルコールを飲むと良くなることがあります。

進行はゆっくりで、ほかの症状はまず出てきません。
ですので放っておいても良いのですが、
いくつかの薬が症状を和らげる場合があるので試してみる価値はあります。
仕事で細かい手作業が必要で、どうしてもふるえが困るという方は
ちょっと大きな治療になりますが、脳を電気で刺激する治療もあります。
最近は、先進医療で特殊な大型の超音波装置を用いて治療をすることもできるようになりました。
これとは別に手のふるえはパーキンソン病によって出てくる場合もあります。
最近はパーキンソン病が世間一般によく知られてきたために、
「手のふるえ=パーキンソン病」と勘違いされる方が増えてきています。
次回はパーキンソン病についてもお話ししましょう。